“まいにちまいにち僕らは屋根の~♪ 上で踏ん張り やーんなっちゃうよ~♪”
毎日聞こえてきた歌声が止んだ。
そして、「雪遊びできるようになったよ!」
飛んでいった先は、新潟県長岡市栃尾。
有数の豪雪地域に会員さんが暮らす。

これ↑が飛びっきり有名だけど、ここ↓も負けていない。

守門岳。すもんだけ。
大岳、青雲岳、袴岳の3つの山をまとめて守門岳。
この写真は私たちが踏んだ最高峰、大岳(1432m)。ちなみに一番高い袴岳は1537m。
1日目のこの日はテント&雪洞づくり。
のち、宴会。これを楽しみに歩き始める。山男3人、乙女1人。
到着。まず、場所決め。
ポイントは、木の位置。ロープをくくりつけるため。
そして、周囲の斜度。酔っぱらって転げ落ちないように。

雪に描かれた設計図でイメージをつくり、雪を掘りはじめる。


テントと宴会場(=雪洞)の広さが確保できたら、設営。

その上にロープを渡し、屋根を張る。

隙間はしっかり塞ぎ、雪と風を遮断。
「あんまり塞ぐと窒息しねぇか?」
私には聞き取りづらい栃尾弁に笑い、作業は最終段階。
およそ1時間で、立派な一夜城が完成!
「これで温泉でもあれば最高だべなぁ。」

沸いたお湯に鶏肉を入れ、たっぷりの出汁がでたところにキャベツ投入。
お箸が踊る♪ひと時。
・・・と。
「ちょっと様子を見に来ました~。」
聞き覚えある声!
閉ざされた雪山の夜。こんな嬉しい訪問あるだろか!
昼間私たちを追い越していった青年だ。

山で見る夜景が好き。
ひとり登山が好き。
日本酒が好き。
“好き”がいくつもある話好きの好青年。
何より驚いたのは、自分の城(雪洞)へ帰るという。
誘いに甘んじることなく、自分流。
スペースをあと30cm広げる“ずく”。
傾斜を削り平らにする“ずく”。
壁をあと50cm高くする“ずく”。
いかに夜を楽しみ、快適に朝を迎えるか。
“ずく”を惜しめば痛い目に会い、惜しまず出せば心地よい目覚め。
山での快便・快眠は紙一重だ。