一面の雪景色に驚きながら、東京校で活躍中のインタープリター北村さんがやってきてくれて
組木絵づくり体験イベントを開催しました。
やまぼうしの糸鋸の他に、菅平小中学校から借りた糸鋸を準備し、
そして御代田の注文家具屋さん
スタジオMさんから
様々な樹種の板をわけてもらうなど、様々なご協力をいただいて実現したイベントです。
組木絵とは、着色はせず、自然の木の色と木目を活かして作る絵のことです。
最初に、北村さんから木の色の多様さや、自然界に青色はないけれど、
隣り合う木片のマジックで、さらに多様な色がつくれることなどをお話しいただきました。
日常では糸鋸を使っている方はいらっしゃらず、
糸鋸に触るのは小学校以来という方から、小学校の時にも使ったか怪しい人も!
まずは糸鋸に慣れる練習から始めました。

下絵を書いたら、その線通りに慎重に切り始めます。
上手に切り進めるコツは、とにかくゆっくり平常心!
切り口を見れば、「あ、ここで集中力が切れたね」とか
「あ、うまいと褒められて動揺したね」とか、すぐにわかってしまいます。

ものすごく集中するので、10分おきぐらいに休憩をいれながら作業が進みます。
途中で「顔がこわいよ~!楽しんでやりましょ~!」と声がかかるほど。
ピンチになったらすぐに「師匠~」と呼べば、鋭角のカーブや小さなパーツの切り方を
丁寧に教えてもらうことができました。

同じデザインでも、使う木片によってガラッと印象が変わったり、
シンプルなデザインでも、面白い模様の板を使うと素敵なグラデーションができたり。
「普通の人だったら嫌がるような、一癖ある材料がおもしろいんだよ。」
「失敗なんてないんだよ。切りすぎたらそれを活かしたデザインに変更すればいいだけ。」
師匠からのアドバイスに勇気づけられ、どんどん楽しくなっていく皆さん。
ピースがぴったりはまった瞬間や、カーブがきれいに切れた瞬間には、思わず笑顔がこぼれます。
そして、自然の木の色彩の豊かさに、目を見張る瞬間がたくさんありました。
また、切っていたら煙がでるほどの堅い木があったり、色は似ているのに柔らかい木があったり、
もっともっと木のことを知りたくなりました。

最後に木工用ボンドでピースを貼り付けて、初めてとは思えない作品が出来上がりました。
よくみたらちょっと段差があったりしても、ぬくもりと愛着のある作品たちが、
きっと皆さんの日常生活に、森の彩を運んでくるはずです。

今回のイベントは、やまぼうしインタープリター養成講座の受講生の
「糸鋸を使った、大人の木工教室をやってほしい!」という声がきっかけでした。
ぜひ、こんなことやってみたい!というご意見がありましたら、教えてくださいね。